Google広告

【P-MAX】本当に新規顧客なのか?「新規顧客に対してのみ入札単価を設定する」機能について

integrity

Google広告の「P-MAX」キャンペーンで設定ができる「新規顧客」に対してのみ入札単価を設定する機能。「P-MAX」キャンペーンではオーディエンスの指定ができない仕様のため、この機能を利用しない限り、既存顧客を含むオーディエンスに広告配信をすることになります。

この「新規顧客の獲得」目標で気になる点はCV(購入)したユーザーが本当に「新規顧客」なのかという点だと思います。

弊社では「新規顧客の獲得」目標で配信した「P-MAX」キャンペーンのCVに対して、クライアントの協力を得て「新規顧客の可否」について照合を行いました。その結果について記載をしていきます。

1
Google広告「P-MAX」キャンペーン

「新規顧客の獲得」目標について

Google広告では「P-MAX」キャンペーン、また「検索」キャンペーンにおいて「新規顧客の獲得」目標の機能を利用することが可能です。今回は「P-MAX」キャンペーンでの実施となります。

「新規顧客の獲得」目標の設定方法について

新しいキャンペーンの作成時、またキャンペーンの設定より設定をすることができます。

新しいキャンペーンの作成時

「単価設定」の項目で設定が可能です(赤枠箇所)。

キャンペーンの設定から操作

「顧客の獲得」の項目から設定ができます(赤枠箇所)。

2
Google広告「P-MAX」キャンペーン

Googleが新規顧客の識別をするシグナルとは

  1. Google広告のコンバージョントラッキング(購入)のオーディエンスで区別
    過去540日間のオーディエンスリスト(購入)にて新規顧客の可否を判定
  2. カスタマーマッチを使用
    ユーザー数が少ない(1,000人未満)場合は利用できないケースもある
  3. コンバージョントラッキングのタグのパラメータで判定
    パラメータ「new_customer」を使用して新規顧客かどうかを判定。
    (ECシステムとの連携が必要となります。)

Google広告ヘルプ
「新規顧客の獲得」目標で新規顧客と既存顧客が特定される仕組み

https://support.google.com/google-ads/answer/14005876

❶はCookieを削除したり、Cookieの使用を無効にしたりするケースが考えられるため、現在のトラッキング環境を考えると精度が低くなる可能性があります。

❷はカスタマーマッチで使用するユーザー数で精度が変わります。また顧客情報の管理方針によりカスタマーマッチが使用できるかもポイントとなります。

❸はCVしたタイミングで、そのCVが新規か既存か、ECシステムからタグへ情報(True / False)を伝えるため、判定の精度は高いシグナルになります。

3
Google広告「P-MAX」キャンペーン

CV(購入)が新規顧客なのか検証

今回は以下の方法で検証をしました。

「P-MAX」キャンペーンでCVしたトランザクションIDの把握

Google Analytics(GA4)とGoogle広告を連携させることで、P-MAX経由でCVしたトランザクションID(受注番号)を把握します。

クライアント側で把握している新規顧客データとの照合

GA4で抽出したトランザクションID(受注番号)の注文が新規顧客かどうか、クライアント側のデータと照合をかけます。
※GA4でトランザクションIDを抽出するためには「探索」の機能を利用。

新規率の計算

抽出したトランザクションID(受注番号)が新規顧客かどうかのデータをクライアントよりフィードバックいただき、「新規顧客件数 ÷ 全CV数 = 新規率」として計算をします。

結果について

期間①
2024年6月(直近1ヶ月)
CV数
181件
新規件数
145件
新規率
80.1%
期間②
2024年1月〜6月(直近半年)
CV数
510件
新規件数
268件
新規率
80.9%
期間③
2023年11月〜12月繁忙期
CV数
509件
新規件数
434件
新規率
85.2%

直近のCVデータ、また過去半年、繁忙期のデータを抽出して新規率の照合をしました。結果としては80%以上が新規顧客となり、高い水準で新規顧客のCVが獲得できていることが分かりました。

もちろん100%新規顧客であることが望ましいですが、上述したシグナルも完璧ではないため、その環境下での新規率だと考えると、高い新規率になるのかと考えています

4
Google広告「P-MAX」キャンペーン

まとめ

今回は「新規顧客の獲得」目標の「P-MAX」キャンペーンの配信における実際の新規顧客率について記事を記載いたしました。

広告管理画面やGoogle Analyticsだけでは完結できない確認方法であり、クライアントの協力を得る必要がありますが、「新規顧客の獲得」目標を利用しているアカウントでは新規顧客の判定をしてみると、より明確に費用対効果を計算して「新規顧客の獲得」のキャンペーンへ投資ができるようになると思います。

弊社では「P-MAX」キャンペーンの運用実績が多く、成果を出す支援ができる体制がございます。「P-MAX」キャンペーンの運用に課題を感じている、改善施策が分からないなどありましたら、お気軽にお問合せをいただければ幸いです。

Contact
お問い合わせ

弊社へのご相談はこちら

お問合せフォームへ移動します
著者
棚橋広幸
棚橋広幸
インテグリティ代表
株式会社インテグリティの代表である棚橋(タナハシ)でございます。会社、事業への想い、日々の業務における気づきなど、幅広くブログの投稿をしております。このブログを通して、多くの人とご縁ができますと幸いでございます。
記事URLをコピーしました